■2002年度税制改正成立(2002/4/1)
2002年度税制改正成立。
掲載日:2002/03/30 媒体:日本経済新聞 朝刊 ページ

 中堅・中小企業の交際費課税の軽減措置の拡充など二〇〇二年度税制改正の内容を盛り込んだ租税特別措置法の一部改正案が二十九日、参院本会議で原案通り可決、成立した。二〇〇二年度改正の目玉である企業グループを一体とみなして法人税を課す連結納税制度については、政府は五月に関連法案を提出する予定。六月末までの成立をめざし、成立すれば四月にさかのぼって適用する。
 交際費課税では、資本金が一千万円超五千万円以下の企業はこれまで年三百万円までの交際費の八割が非課税となっていたが、この上限を四百万円に引き上げる。高齢者向け少額貯蓄非課税制度(マル優)を障害者や母子家庭向けを除いて二〇〇五年末に廃止することなども盛り込んだ。
 連結納税制度の関連法は作成作業が膨大なため、他と切り離して法案を提出することになっている。

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【税制改正の概要】
T.平成14年度税制改正項目
 1.連結納税制度の導入に伴なう税収減への財源処置
 (1)受取配当金の益金不参入割合の引き下げ
 (2)退職給与引当金制度の廃止と取崩し
 2.中小企業支援税制の拡充
 (1)中小企業投資促進税制の延長等
 (2)中小企業技術基盤強化税制の延長
 (3)交際費等の損金不参入制度の定額控除限度額の引上げ
 (4)欠損金の繰戻し還付の不適用制度適用除外措置の延長
 (5)同族会社の留保金課税制度の改正
 (6)沖縄の経済振興等に係る税制上の措置
 (7)簡易な方法による青色申告特別控除の経過措置の延長
 3.土地・住宅税制の改正
 (1)土地等の譲渡益課税の改正
 (2)適正化計画事業用地交換特例の延長
 (3)住宅ローン減税制度の増改築対象範囲の拡大
 (4)優良賃宅住宅等割増償却制度の改正及び新築住宅等固定資産税    減税軽減の延長等
 (5)特別土地保有税の徴収猶予制度の要件の緩和
 (6)中古オフィスビル等の登録免除税の軽減
 (7)固定資産税の情報開示制度の整備
 (8)収用の交換等の場合の5,000万円特別控除の改正
 4.相続・贈与税制の改正
 (1)小規模宅地等に係る税制価格の計算の特例
 (2)中小企業の自社株軽減措置
 5.認定NPO法人制度による税制上の特例措置
U.金融・証券税制の改正
 1.ETFの対象指数の拡大
 2.株式譲渡益の申告不要特例の創設
 3.高齢者向け少額貯蓄非課税制度の改組
V.金庫株・新株予約権・ストックオプションの改正
 1.商法の自己株式の取得規制の改正
 2.新株予約権制度の創設とストックオプションの改正
W.連結納税制度の創設

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【解説】平成14年度の税制改正で最も大きな特徴は連結納税制度の創設である。しかし、個人にとってはやはり住宅取得等に関する税制及び証券等に関する税制であり、平成13年度の税制を手直ししている部分があるため、住宅ローン控除や住宅取得等における贈与の特例を利用する場合確認を要する。またこれらを併用する場合や更に買い換えを行なう場合の特例要件を十分確認する必要があります。
 
少額貯蓄非課税制度(マル優)の改組に関しても、平成18年1月1日から65歳以上の老人はこの適用外となり、身体障害者手帳の交付を受けている者、遺族基礎年金受給者である被保険者の妻、寡婦年金受給者等に改組されます。また、平成14年末までに65歳になる者は平成17年までは利用できますが、平成14年12月末までにマル優申込書を提出しておかなければ利用ですることが出来ません。更に、平成15年1月以降に65歳となる者は、非課税制度の対象にはならない(平成15.1.1より利子部分課税)。 既に65歳以上でマル優や郵貯の利子の非課税を利用しているが、利用枠(各元本350万円)を残している場合や特別マル優(額面350万円)を利用していない場合も、やはり早めに申込書の提出が必要になります。